HER2エクソン20変異を有する進行肺がんにpoziotinibが有望か
Poziotinib in Non-Small-Cell Lung Cancer Harboring HER2 Exon 20 Insertion Mutations After Prior Therapies: ZENITH20-2 Trial
背景
HER2遺伝子エクソン20挿入変異は非小細胞肺がん（NSCLC）の2〜5%に生じるが、現在までこの変異を対象とした標的療法はない。MD Anderson Cancer CenterのLeらは、多施設マルチコホート第2相試験ZENITH20のコホート2において、治療歴のある進行／転移NSCLC患者に対してpoziotinibを投与し、客観的奏効率、その他のアウトカムを評価した（n=90）。
結論
患者の前治療歴は中央値2ラインであった。フォローアップ期間中央値9.0ヵ月で、客観的奏効率は27.8%で、疾患コントロール率は70.0%であった。74%の患者で腫瘍の縮小が認められた。無増悪生存期間は中央値5.5ヵ月、奏効持続期間は中央値5.1ヵ月であった。グレード3以上の治療関連有害事象として発疹・下痢・口内炎がみられた。76.7%で減量が行われ、治療の中止は13.3%であった。
評価
MDアンダーソンでの単施設試験結果と併載された（https://doi.org/10.1200/JCO.21.01113）。いずれもエクソン20変異を有する患者の二次・三次治療の1/4で奏効がみられており、有望である。
