「手技関連心筋梗塞」は定義により7倍以上も頻度が異なる
Frequency and Outcomes of Periprocedural MI in Patients With Chronic Coronary Syndromes Undergoing PCI
背景
「手技関連心筋梗塞」は定義に合意が得られていない。スイス University of BernのRaberらは、Bern PCIレジストリより「PCI後手技関連心筋梗塞」患者を3rdUDMI・4thUDMI・SRC-2・SCAIを用いた定義により分類し、定義によるアウトカムの差異を検討した(n=4,404)。1次エンドポイントは1年心臓死である。
結論
手技関連MI発生率は、3rdUDMI 18.0%、4thUDMI 14.9%、ARC-2 2.0%、SCAI 2.0%であった。1年心臓死は、3rdUDMI 2.9% (HR: 1.76)、4thUDMI 3.0%(1.93)、ARC-2 5.8%(3.90)、SCAI 10.0%(7.66)であった。
評価
手技関連MIの頻度が定義により7倍以上も異なることは驚きであり、臨床試験デザインを再考させる結果である。JACC Editorialは、諸エンドポイントのwin-ratio 階層化法を提唱している。