限局性前立腺がんの術後追加ADTの期間延長はDFSを改善する:メタ解析
Androgen deprivation therapy use and duration with definitive radiotherapy for localised prostate cancer: an individual patient data meta-analysis
背景
中等度リスクの限局性前立腺がんでは、術後の放射線治療に加えて内分泌療法が選択肢となるが、アンドロゲン除去療法(ADT)の有無および期間の延長の効果は。
University of California Los AngelesのKishanらは、多施設ランダム化比較試験のメタアナリシスにより、根治的放射線治療を受けた限局性前立腺がん男性に対するADT使用およびADT延長の是非を評価した。
結論
12件の試験から10,853名の患者個別データが含まれた。放射線治療へのADT追加は無遠隔転移生存率を有意に改善し(ハザード比0.83)、術後ADTの4〜6ヵ月から18〜36ヵ月への延長でも改善が認められた(0.84)。ただし、術前ADTの期間延長による有意な差はなかった(0.95)。
評価
MARCAPコンソーシアムによる個別データを利用したメタ解析で、術後ADTの1-2年の延長が遠隔転移を抑制することを確認した。また、ネオアジュバント設定でのADT延長戦略は有効性に乏しいと考えられる。