抜管後のNPPVの有効性は過体重・肥満患者でのみ見られる
Beneficial Effects of Noninvasive Ventilation after Extubation in Obese or Overweight Patients: A Post Hoc Analysis of a Randomized Clinical Trial
背景
再挿管のリスクが高いICUの抜管後患者では非侵襲的換気(NIV)により再挿管を予防しうるが、より予防効果が高い集団は。フランスCentre Hospitalier Universitaire de PoitiersのThilleらは、抜管失敗リスクが高いICU患者に、高流量経鼻酸素単独または高流量経鼻酸素+NIVを割り付けた多施設ランダム化比較試験HIGH-WEANのpost hoc解析を行い、患者のBMIとNIVによる再挿管リスク低下との関連を検討した。
結論
623名の患者のうち、33%が肥満(BMIが30以上)、33%が過体重(25から30)であった。再挿管率に対するNIVの効果はBMIによって有意な異質性があった。7日時点の再挿管率は、肥満・過体重患者でのみNIV追加により有意に低下し(7% vs. 20%)、BMIが25未満の患者では有意な差がなかった。
評価
NIV追加による再挿管予防効果はBMIの高い患者でのみ認められた。NIVやHFNCによる再挿管予防については否定的な試験結果もあり、有効集団の明確化は不可欠である。