中年期肥満の長期インパクト:シカゴ3万人45年研究
Association of Body Mass Index in Midlife With Morbidity Burden in Older Adulthood and Longevity
背景
中年期でのボディマス指数(BMI)は将来の疾病・死亡を予測するか。
Northwestern University のKhanらは、Chicago Heart Association Detection Project in Industry(CHA)登録者29,621名を対象として、これを検討する前向コホート研究を行った。ベースライン検診を1967〜1973年に行い、1985〜2015年のメディケアデータと照合した。
結論
中年期BMI正常者と比較して、過体重、また2度/3度肥満者は高齢期で累積疾病負荷が有意に高く(有病年数: 6.10 vs. 7.22 vs. 9.80)、医療費が有意に高額だった。平均死亡年齢は過体重者と正常BMI者とで類似していたが、肥満2度/3度者はより低年齢だった(82.1歳 vs. 82.3歳 vs. 80.8歳)。
評価
基本的重要テーマで、2013年にはCDCが97研究のメタアナリシスで、2度/3度肥満者は短命だが、過体重者は正常BMI者より長寿としていた(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23280227/)。この研究は3万人を最長45年フォローした結果に基づくもので、現在のスタンダードの一つとみなされる。