ヘビードリンカーの禁煙にはバレニクリンとニコチンパッチを
Effect of Combination Treatment With Varenicline and Nicotine Patch on Smoking Cessation Among Smokers Who Drink Heavily: A Randomized Clinical Trial
背景
喫煙者はヘビードリンカーでもある場合が多い。University of ChicagoのKingらは、過去1年に過量飲酒歴があり、1日5〜30本の喫煙がある参加者122名を対象として、ニコチンパッチと禁煙補助薬バレニクリン酒石酸塩 の併用効果を検証するRCTを行った（n=122）。患者をバレニクリン+ニコチンパッチ介入群とプラセボ+ニコチンパッチコントロール群に割り付けた。一次アウトカムは、9〜12週での自己報告による禁煙と12週での検査による禁煙診断である。
結論
併用介入の一次アウトカム効果を認めた（OR:2.20）。治療中断率も介入群が低かったが、介入群において5名が副作用により投薬中止となった。介入中の飲酒頻度に群間差はなかったが、両群ともに飲酒量が有意に低下した。
評価
アルコール依存患者の禁煙にバレニクリンが有効とした先行研究（https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29324248/）を受けた確認RCTである。飲酒者の禁煙は困難であるとの報告があり（https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32800078/）、一つの有望オプションとなった。
