心臓手術後AKIリスクを周術期臨床検査データで予測する
Predictive Accuracy of a Perioperative Laboratory Test-Based Prediction Model for Moderate to Severe Acute Kidney Injury After Cardiac Surgery
背景
心臓手術後の急性腎障害(AKI)の頻度は40%にも達するとされ、その予測は重要な臨床テーマである。Cleveland ClinicのDemirjianらは、58,526名の心臓手術後成人患者の後向臨床データに基づきAKI予測モデルを開発、米3施設患者(n=4,734)のデータを使用して検証した。一次アウトカムは、中等度〜重度AKI に対するROC-AUCである。
結論
予測モデルの手術後72時間・14日以内の中等度〜重度AKIのAUCは各 0.876・0.854、要透析AKIのAUCは各0.916・0.900であった。
評価
Cleveland Clinicは、膨大な心臓手術例数により長くこの主題の研究を主導している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15563569/)。ここで提出されたのは古典手法による最新モデルだが、台湾National Yang-Ming UniversityからはMLを用いたモデルが2020に出ており、AUCを最高0.84としている(https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-020-03179-9)。

