心臓手術後AKIリスクを周術期臨床検査データで予測する
Predictive Accuracy of a Perioperative Laboratory Test-Based Prediction Model for Moderate to Severe Acute Kidney Injury After Cardiac Surgery

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
March 2022
327
開始ページ
956

背景

心臓手術後の急性腎障害(AKI)の頻度は40%にも達するとされ、その予測は重要な臨床テーマである。Cleveland ClinicのDemirjianらは、58,526名の心臓手術後成人患者の後向臨床データに基づきAKI予測モデルを開発、米3施設患者(n=4,734)のデータを使用して検証した。一次アウトカムは、中等度〜重度AKI に対するROC-AUCである。

結論

予測モデルの手術後72時間・14日以内の中等度〜重度AKIのAUCは各 0.876・0.854、要透析AKIのAUCは各0.916・0.900であった。

評価

Cleveland Clinicは、膨大な心臓手術例数により長くこの主題の研究を主導している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15563569/)。ここで提出されたのは古典手法による最新モデルだが、台湾National Yang-Ming UniversityからはMLを用いたモデルが2020に出ており、AUCを最高0.84としている(https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-020-03179-9)。 

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)