ハイグレードICASの血管内治療はDES時代に
Comparison of Drug-Eluting Stent With Bare-Metal Stent in Patients With Symptomatic High-grade Intracranial Atherosclerotic Stenosis: A Randomized Clinical Trial
背景
冠動脈狭窄治療のスタンダードはDESとなったが、頭蓋内動脈狭窄(ICAS)では。中国Capital Medical UniversityのJiaらは、これを検証するRCTを行った(対照:BMS;n=263)。対象は、頭蓋内動脈に70〜99%の狭窄を有し、領域にTIAかnondisablingな梗塞を発症した後90日以内に血管内治療が可能であった患者であり、一次エンドポイントは1年以内のステント内狭窄(>50%)である。
結論
DESの一次エンドポイント優位を認めた(9.5 vs 30.2%,OR:0.24)。31日から1年の虚血性脳卒中発生頻度もDES群が有意に少なかった。一次安全性エンドポイント(治療後30日以内の死亡・脳卒中)に群間差はなかった。
評価
この問題に関する最初で最大のRCTによりDESに軍配を傾け、ICASの血管内治療がDES時代に入り始めたことを告げた。ただし、冠動脈狭窄と異なるICASでは薬物治療がステント優るとしたSAMMPRIS・VISSITもあり、この問題に関する対決試験は未だ必要である。なお、ここでの使用製品はともに中国製である。