TPVRはオプションとして確立された
Reintervention and Survival After Transcatheter Pulmonary Valve Replacement
背景
経カテーテル肺動脈弁留置術(TPVR)は、提唱後20年を経て人工導管/弁患者の術後右室流出路障害の標準治療となっている。Stanford UniversityのMcElhinneyらは、大規模多施設コホート(2,476名[8,475患者年])を対象として、そのアウトカムを後向調査した。
結論
95名がTPVR後死亡しており、心不全死が最も一般的であった(n = 24)。TPVRの8年累積死亡率は8.9%、死亡リスク因子は、手術時年齢(HR:年間1.04)・他人工弁既存(HR:2.1)・経静脈ペースメーカー/植込み型除細動器植え込み(HR:2.1)であった。258名がTPV再介入手術をを受け、その8年累積発生率は25.1%、外科的再介入の累積発生率は14.4%であった。外科的再介入のリスク因子は、年齢・心内膜炎既往・TPVRステント付き生体人工弁・移植後高グラディエントであった。
評価
著者らの結論は、「外科的肺動脈導管/弁置換術とcomparableである」というもので、この技法をオプションとして確立した。有益患者集団の選別が以降のテーマとなる。