T1D幼児・児童にも人工膵
Randomized Trial of Closed-Loop Control in Very Young Children with Type 1 Diabetes
背景
小児1型糖尿病(T1D)患者へのハイブリッドクローズドループ療法(人工膵)の有効性・安全性は。英University of CambridgeのWareらは、欧州7施設でインスリンポンプ療法を受けている同患者74名(平均年齢5.6歳)を対象として、これを検証する多施設クロスオーバーRCTを行った。患者には無作為順で各16週間の人工膵療法とSAP療法(センサー付きポンプ療法)が行われた。一次エンドポイントは、各治療期間での目標血糖値範囲内(70 〜180 mg/dl )時間割合である。
結論
人工膵のSAPへの一次エンドポイント優位を認めた(目標血糖値範囲内時間割合差 8.7%・高血糖状態時間差 −8.5%・HbA1c値差−0.4%・センサーグルコース値平均差 −12.3 mg/dL )。低血糖状態時間は両群同等だったが、人工膵群で1例重度低血糖イベントが発生した。
評価
FDAはすでに二種の人工膵システムを承認している(MiniMed 670G System・とControl-IQ)が、11歳以下患者への患者における有用性を初めて示した。ここでのシステムベースはControl-IQ テクノロジーである。夜間低血糖の心配が減り、QOL・睡眠の質が向上したと参加者の保護者からも好評だという。


