ポラツズマブ ベドチンをR-CHPに追加してDLBCLの進行再発リスク減:POLARIX試験
Polatuzumab Vedotin in Previously Untreated Diffuse Large B-Cell Lymphoma
背景
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)ではR-CHOP(リツキシマブ・シクロホスファミド・ドキソルビシン・ビンクリスチン・プレドニゾン)による治療が確立されているが、すべての患者で治癒が見込めるわけではない。フランスUniversity of RouenのTillyらは、治療歴のない中/高リスクDLBCL患者を対象に、ポラツズマブ ベドチンと加えた修正R-CHOP(pola-R-CHP)レジメンまたは標準R-CHOPレジメンを比較する第3相多国籍ランダム化比較試験POLARIXを実施した(n=879)。
結論
フォローアップ期間中央値28.2ヵ月で、2年無増悪生存率はpola-R-CHP群で76.7%、R-CHOP群で70.2%であった(ハザード比0.73)。2年全生存率はそれぞれ88.7%、88.6%と有意な差はなかった(0.94)。安全性プロフィルは両群で同程度であった。
評価
pola-R-CHP群でPFSが有意に延長した。新規診断DLBCLの治療成績を約20年ぶりに前進させる有効結果である。