早期乳がんでの術後内分泌療法は7〜8年:GIM4 LEAD試験
Extended therapy with letrozole as adjuvant treatment of postmenopausal patients with early-stage breast cancer: a multicentre, open-label, randomised, phase 3 trial
背景
乳がん術後の内分泌療法治療の至適期間をめぐっては多くの臨床試験が行われてきた。イタリアUniversita di GenoaのDel Mastroらは、閉経後の切除可能なI-III期侵襲性ホルモン受容体陽性乳がんで、2年〜3年3ヵ月の術後補助タモキシフェン療法を受けている女性を対象に、2〜3年(対照群)または5年間(延長群)のレトロゾール投与を比較する第3相多施設共同ランダム化比較試験を実施した(n=2,056)。
結論
フォローアップ期間中央値11.7年で、無病生存イベントは対照群の25.4%、延長群の20.7%で発生した。12年無病生存率はそれぞれ62%、67%であった(ハザード比0.78)。グレード3・4の有害事象として関節痛、筋肉痛があった。治療関連重篤有害事象は対照群の0.3%、延長群の0.8%で発生した。毒性に関連した死亡はなかった。
評価
2〜3年のタモキシフェンに加えて5年間のレトロゾールを行うことで、2〜3年のレトロゾール治療よりDFSが延長された。最新の結果であるIDEAL試験やABCSG-16試験では、10年までの延長に利益はないことが示されており、術後内分泌治療のエビデンスは「7〜8年」に収束しつつある。


