不完全切除された大腸腫瘍性ポリープの再発リスクは?
Recurrence of Colorectal Neoplastic Polyps After Incomplete Resection
背景
腫瘍性ポリープの不完全切除は、内視鏡後の大腸がん発症の原因の一つとされているが、不完全切除ポリープの自然史には未詳な点も多い。Dartmouth-Hitchcock Medical CenterのPohlらは、CARE(Complete Adenoma Resection)研究に参加し、5-20 mmの腫瘍性ポリープの切除を受け、切除の完全性についての記録を有しており、かつサーベイランス検査を受けた患者を対象とした観察研究を実施、不完全切除後の新生物リスクを評価した(n=166)。
結論
異時性新生物のリスクは、不完全切除だったセグメントで52%、完全切除だったセグメントでは23%であった。不完全切除セグメントでは腫瘍性ポリープの数が多く(0.8 vs. 0.3)、advanced neoplasiaのリスクも高かった(18% vs. 3%)。
評価
大腸ポリープの不完全切除が、その後の新生物リスクであることを確認し、完全切除達成の重要性を改めて強調する。

