高齢者機能評価はがん治療の毒性を軽減できるか:GAP70+試験
Evaluation of geriatric assessment and management on the toxic effects of cancer treatment (GAP70+): a cluster-randomised study
背景
がん治療による副作用は高齢の患者でより大きな負担となるが、高齢者機能評価(geriatric assessment)は副作用を軽減できるか。University of Rochester のMohileらは、治癒困難な固形がん・リンパ腫を有する70歳以上の患者を、主治医がGAのサマリーと管理に関する推奨事項を受けるGA介入、または通常ケアのみに割り付けるクラスターランダム化試験を実施した(n=718)。
結論
グレード3-5有害事象が発生した患者の割合は介入群で51%、通常ケア群では71%と、介入群で少なかった(相対リスク0.74)。介入群では3ヵ月間の転倒リスクが低く(調整相対リスク0.58)、投薬の中止が多かった。
評価
高リスク治療の管理にGAを統合することで、副作用が抑制されることを実証した。GAによるリスクアセスメントは、現代の高齢者がん治療の不可欠な一部である。