cfDNAプロファイリングで肺がんを高精度検出:DELFIアプローチ
Detection and characterization of lung cancer using cell-free DNA fragmentomes
背景
血中cell-free DNA(cfDNA)は、がんの非侵襲的診断・評価アプローチとしてますます注目が高まっている。Johns Hopkins University のMathiosらは、肺がんリスクを有する365名で血液サンプルを収集した前向観察研究LUCASにおいて、cfDNAの断片化プロフィルの解析を通じて腫瘍由来cfDNAを検出するために機械学習モデルを使用、非がん患者385名と肺がん患者46名の独立コホートにおいてがん検出モデルを検証した。
結論
断片化プロフィル・臨床リスク因子・CEAレベルを組み合わせたマルチモーダルDELFIモデルと、その結果に基づく低線量CT画像検査を行うと、特異度80%でがんの94%が検出された。また、ASCL1転写因子結合部位のゲノムワイドな断片化プロファイリングにより小細胞肺がんと非小細胞肺がんを曲線下面積(AUC)0.98の高精度で識別した。
評価
DELFIは肺がんのステージ・組織型と関連し、他の因子との組み合わせることでそのパフォーマンスはさらに改善された。肺がん検査の事前スクリーニングツールとして大いに有望であろう。DELFI-L101研究では、他のがん患者も含めてさらなる検証が行われている(NCT04825834)。


