小児ホジキンリンパ腫でもブレンツキシマブ ベドチンが有望、放射線治療回避も
Excellent Outcome for Pediatric Patients With High-Risk Hodgkin Lymphoma Treated With Brentuximab Vedotin and Risk-Adapted Residual Node Radiation
背景
ブレンツキシマブ ベドチンは成人の古典的ホジキンリンパ腫(cHL)に対する有効性が確立されている抗CD30抗体薬物複合体だが、小児cHLでの役割は? St Jude Children's Research HospitalのMetzgerらは、18歳以下のIIB期・IIIB期・IV期cHL患者(n=77)の一次治療において、OEPA/COPDac療法のビンクリスチンをブレンツキシマブ ベドチンで置き換え(AEPA/CAPDac)、2サイクルのAEPA後の早期奏効評価で完全奏効が得られなかったリンパ節に対し、化学療法終了後にリンパ節放射線治療(25.5 Gy)を行う多施設試験を実施した。
結論
早期奏効評価において27名(35%)が完全奏効を達成し、放射線治療を回避した。フォローアップ期間中央値3.4年で、3年無イベント生存率は97.4%、3年生存率は98.7%であった。1名で照射後に病勢が進行したが、救済治療後は6年を超えて無疾患であった。グレード3の神経障害を経験した患者は4%のみであった。
評価
AEPA/CAPDac療法は忍容性が高く、3人に1人で放射線治療の回避が可能であった。NCIが行っている第3相試験(NCT02166463)の結果次第では、小児HLの標準治療に加わるだろう。


