進行した消化管・膵神経内分泌腫瘍(GEP-NET)にレンバチニブが有望:第2相TALENT試験
Lenvatinib in Patients With Advanced Grade 1/2 Pancreatic and Gastrointestinal Neuroendocrine Tumors: Results of the Phase II TALENT Trial (GETNE1509)
背景
膵神経内分泌腫瘍(NET)に対するスニチニブの有効性が示唆されて以来、VEGF受容体の標的化が検証されてきた。スペインVall Hebron UniversityのCapdevilaらは、ヨーロッパ4ヵ国21施設が参加した第2相試験TALENTにおいて、標的治療・ソマトスタチンアナログ製剤後に進行をみたグレード1・2の膵NET・消化器NET患者を対象に、マルチキナーゼ阻害薬レンバチニブを投与し安全性・有効性を評価した(n=111)。
結論
膵NETコホートに55名、消化器NETコホートに56名が登録された。フォローアップ期間中央値23ヵ月で、全奏効率は29.9%であり、膵NETコホートは44.2%、消化器NETコホートでは16.4%であった。奏効持続期間は膵NETで中央値19.9ヵ月、消化器NETでは33.9ヵ月であった。無増悪生存期間は中央値15.7ヵ月であった。主要な有害事象として疲労、高血圧、下痢があり、93.7%の患者で用量減量や投与の中断が必要であった。
評価
進行GEP-NETでこれまで報告されたマルチキナーゼ阻害薬の中で、最も高い奏効率を示した。特に膵NETでの奏効率は高く、第3相RCTによって検証される価値がある。