インドレント非ホジキンリンパ腫でのリツキシマブにPI3K阻害薬Copanlisibを追加:CHRONOS-3試験
Copanlisib plus rituximab versus placebo plus rituximab in patients with relapsed indolent non-Hodgkin lymphoma (CHRONOS-3): a double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
CopanlisibはPI3K阻害剤であり、2ライン以上の治療歴を持つ再発・難治インドラント非ホジキンリンパ腫(iNHL)患者において単剤活性を示し、第3相に進んでいる。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのMatasarらは、抗CD20モノクローナル抗体を含む治療後に再発が見られたCD20陽性インドラントB細胞リンパ腫患者(n=458)を対象に、copanlisib+リツキシマブまたはプラセボ+リツキシマブを2:1で割り付けた第3相ランダム化比較試験、CHRONOS-3の結果を報告した。
結論
無増悪生存期間はcopanlisib群21.5ヵ月、プラセボ群13.8ヵ月と、copanlisib群で有意に延長した(ハザード比0.52)。Copanlisib群で好発したグレード3・4の有害事象として、高血糖、高血圧があった。治療下で発現した重篤有害事象率はcopanlisib群47%、プラセボ群18%であった。Copanlisib群の1名が薬剤に関連して死亡した(肺炎)。
評価
iNHLの幅広いサブタイプで高い奏効率・ベネフィットを示し、この結果に基づいてFDAへ適応追加申請が行われている。リツキシマブ抵抗性iNHL患者を対象としたCHRONOS-2試験も行われている。


