局所進行上咽頭がんでのアジュバント・メトロノミック化学療法で再発減
Metronomic capecitabine as adjuvant therapy in locoregionally advanced nasopharyngeal carcinoma: a multicentre, open-label, parallel-group, randomised, controlled, phase 3 trial
背景
メトロノミック化学療法は、通常の最大耐量よりも低用量の薬剤を頻回投与する治療法で、抗腫瘍効果が低い一方副作用も少なく、術後補助療法や維持療法などで試みられている。中国Sun Yat-sen UniversityのChenらは、高リスク局所進行上咽頭がん患者の化学放射線療法後に、メトロノミックなカペシタビン経口投与または標準治療である経過観察を割り付ける第3相多施設ランダム化比較試験を実施した(n=406)。
結論
フォローアップ期間中央値38ヵ月で、メトロノミック療法群の14%、標準治療群の26%で再発・死亡イベントが発生した。3年治療成功生存率はそれぞれ85.3%、75.7%であった(ハザード比0.50)。グレード3の有害事象はメトロノミック療法群で17%、標準治療群で6%報告された。メトロノミック療法群の1名でグレード4の好中球減少症が認められた。治療関連死亡は両群とも報告されなかった。
評価
メトロノミック療法は、重大な毒性を引き起こすことなくFFSを改善した。付随コメンタリーは、低中所得国(上咽頭がんは中国から東南アジアで多く見られる)におけるこの治療法の意義を強調している。


