プラチナ感受性再発卵巣がんでの二次腫瘍減量術、SOC-1試験はPFS延長示す
Secondary cytoreduction followed by chemotherapy versus chemotherapy alone in platinum-sensitive relapsed ovarian cancer (SOC-1): a multicentre, open-label, randomised, phase 3 trial
背景
プラチナ感受性の再発卵巣がんにおいて化学療法に先行して二次腫瘍減量手術(secondary cytoreduction)を行うべきかについては複数の第3相試験が行われており、DESKTOP III試験がポジティブ、GOG-0213試験はネガティブ結果を示している。中国Fudan UniversityのShiらは、プラチナ感受性の再発上皮性卵巣がん女性を、二次腫瘍減量手術を受けたのち化学療法を受ける群と化学療法のみを受ける群とに割り付ける第3相多施設ランダム化比較試験SOC-1を実施した(n=357)。
結論
手術なし群の6%が二次治療中に腫瘍減量術を受け、病勢が進行したのち37%がクロスオーバーし、再発時に手術を受けた。無増悪生存期間の中央値は、手術群で17.4ヵ月、手術なし群では11.9ヵ月であった(ハザード比0.58)。中間解析での全生存期間の中央値は、手術群で58.1ヵ月、手術なし群では53.9ヵ月であった(ハザード比0.82)。手術群の5%が手術合併症(グレード3・4)を経験したが、両群とも治療後60日以内死亡はなかった。
評価
OSデータはmatureでなかったが、PFSについては腫瘍減量術により延長することを実証した。OS延長を示せなかったGOG-0213試験(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1902626)、示したDESKTOP III試験(http://doi.org/10.1200/JCO.2020.38.15_suppl.6000)のデータと合わせ、今後、適切な患者選択が議論されていくことになるだろう。