AYA世代がんサバイバーではメンタルヘルスリスクが高い
Incidence and Predictors of Mental Health Outcomes Among Survivors of Adolescent and Young Adult Cancer: A Population-Based Study Using the IMPACT Cohort
背景
思春期・若年成人(AYA)世代のがんの生存率は改善しているが、サバイバーの長期的なメンタルヘルスリスクはどのようなものか。カナダHospital for Sick ChildrenのDeらは、1992-2012年にオンタリオ州で主要6種のがん診断を受けたAYA世代患者(n=2,208)を特定し、マッチングした対照者(n=10,457)と比較したメンタルヘルスアウトカムと予測因子を検討した。
結論
5年サバイバーは、対照と比較してメンタルヘルス外来受診が多かった(リスク比1.3)。重度の精神科エピソードリスクは対照の2.0倍であったが、絶対リスクは低かった(15年累積発生率1.7%)。多変量解析では、小児がんセンターで治療を受けた患者と比較して、成人がんセンターで治療を受けた患者で外来受診率が高かった(リスク比1.8)。
評価
AYAがんを生き延びたサバイバーが、長期的なメンタルヘルスリスクに直面することを明らかにした。サバイバーでのサーベイランスや介入によって改善が可能か、研究される必要がある。