局所進行頭頸部がんでの化学放射線療法へのアベルマブ追加は無益:JAVELIN HEAD AND NECK 100試験
Avelumab plus standard-of-care chemoradiotherapy versus chemoradiotherapy alone in patients with locally advanced squamous cell carcinoma of the head and neck: a randomised, double-blind, placebo-controlled, multicentre, phase 3 trial
背景
局所進行頭頸部がんでは化学放射線療法が標準的に行われるが、免疫チェックポイント阻害薬の追加は有効か。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのLeeらは、世界22ヵ国の中咽頭・下咽頭・喉頭・口腔の局所進行扁平上皮がん患者を、アベルマブ+化学放射線療法またはプラセボ+化学放射線療法に割り付ける第3相ランダム化比較試験JAVELIN HEAD AND NECK 100を実施した。
結論
試験は無益中止となった(697名がランダム化)。無増悪生存期間はアベルマブ群、プラセボ群とも中央値未達であったが、層別ハザード比は1.21とプラセボ群で良好な傾向であった。
評価
再発・転移頭頸部がんではペムブロリズマブ・ニボルマブが化学療法との組み合わせで有効性を示しているが、本試験では、期待に反し、アベルマブ群ではアウトカムが悪化する傾向がみられた。放射線治療と免疫療法が拮抗的に働く場合があるのか、注意深く検証される必要がある。