切除可能肺がんでの術前ニボルマブ・イピリムマブ併用:第2相NEOSTAR試験
Neoadjuvant nivolumab or nivolumab plus ipilimumab in operable non-small cell lung cancer: the phase 2 randomized NEOSTAR trial
背景
免疫チェックポイント阻害薬は、外科的切除が可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の術前補助治療としても有望視されているが、進行NSCLCで有効なイピリムマブの併用は、切除可能NSCLCの術前設定でも力を発揮するのか。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのCasconeらは、切除可能NSCLC患者(n=44)の術前治療としてニボルマブまたはニボルマブ+イピリムマブを投与した第2相ランダム化比較試験、NEOSTARの結果を報告した。
結論
病理学的著効(MPR)は、ニボルマブ単独群患者の5/23名(22%)、ニボルマブ+イピリムマブ併用群の8/21名(38%)で達成された。切除が行われた患者(n=37)でのMPR率は、ニボルマブ単独群24%、併用群50%であった。病理学的完全奏効率はそれぞれ10%、38%と併用群で高かかった。
評価
二剤併用による術前治療が、ニボルマブ単独や、術前化学療法(歴史的対照)を上回る可能性を示唆し、より大規模な試験での検証を正当化した。また本研究は、二剤併用治療と腸内細菌叢の関連を検討している点でも興味深い。

