早期HR+乳がんホルモン療法へのパルボシクリブ追加は無益か:PALLAS試験
Palbociclib with adjuvant endocrine therapy in early breast cancer (PALLAS): interim analysis of a multicentre, open-label, randomised, phase 3 study
背景
パルボシクリブやアベマシクリブなどのCDK4/6阻害薬は、進行ホルモン受容体陽性乳がんでホルモン療法との併用効果を示しているが、早期乳がんではどうか。Dana-Farber Cancer InstituteのMayerらは、世界21ヵ国のステージII-IIIのHR陽性HER2陰性乳がん患者において、術後補助ホルモン療法+パルボシクリブまたはホルモン療法のみを割り付ける第3相ランダム化比較試験PALLASを実施した(n=5,760)。
結論
第2回事前指定中間解析(フォローアップ期間中央値23.7ヵ月)において、3年無侵襲性疾患生存率はパルボシクリブ併用群88.2%、ホルモン療法単独群88.5%と(ハザード比0.93)、無益性基準を満たしたため併用群でのパルボシクリブ投与は中止された。
評価
早期乳がんアジュバントでのCDK4/6阻害薬は、再発の減少につながらなかった。長期的なフォローアップが行われる予定だが、現時点で併用は推奨されない。