AML初回寛解後の経口アザシチジン維持療法:QUAZAR AML-001試験
Oral Azacitidine Maintenance Therapy for Acute Myeloid Leukemia in First Remission
背景
急性骨髄性白血病(AML)での化学療法の寛解率は高いが、移植がオプションとならない高齢患者の多くで再発が問題となる。オーストラリアMonash UniversityのWeiらは、55歳以上のAML患者を対象に、集中化学療法後の初回寛解時における維持療法として経口DNAメチル化阻害薬アザシチジン(CC-486)またはプラセボを割り付ける第3相ランダム化比較試験QUAZAR AML-001を実施した(n=472)。
結論
全生存期間の中央値はアザシチジン群24.7ヵ月、プラセボ群14.8ヵ月と、アザシチジン群で有意に延長した。無再発生存期間も各10.2ヵ月、4.8ヵ月とアザシチジン群で優った。アザシチジンのベネフィットはほとんどのベースラインサブグループで示された。グレード3・4の有害事象として、好中球減少症(41% vs. 24%)、血小板減少症(22% vs. 21%)があった。アザシチジンの治療中、QOLは維持されていた。
評価
注射剤アザシチジン(経口用とは生物学的同等でない)による維持療法はAML 16試験が検証していたが、サブグループで有効性に差があった。本試験は、地固め療法やMRDの如何に関わらずMFS・OSを延長し、新たな標準となりうる。