早期トリプルネガティブ乳がんでメトロノミックカペシタビン維持療法がPFS改善：SYSUCC-001試験
Effect of Capecitabine Maintenance Therapy Using Lower Dosage and Higher Frequency vs Observation on Disease-Free Survival Among Patients With Early-Stage Triple-Negative Breast Cancer Who Had Received Standard Treatment: The SYSUCC-001 Randomized Clinical Trial
背景
トリプルネガティブ乳がんの予後は不良であり、標準的な術後補助化学療法後の再発率も高い。中国Sun Yat-sen UniversityのWangらは、標準的な術後補助化学療法を完了した早期トリプルネガティブ乳がん患者を、1年間のメトロノミックカペシタビン維持療法または経過観察に割り付けるランダム化比較試験SYSUCC-001を実施した（n=443）。
結論
フォローアップ期間中央値61ヵ月で、カペシタビン群の38名、経過観察群の56名でイベントがあった。5年無病生存率はカペシタビン群82.8%、観察群73.0%と推定された（ハザード比0.64）。無遠隔転移生存率は85.8%、75.8%であり（0.60）、5年全生存率は85.5%、81.3%と推定された（0.75）。
評価
毎日2回の経口カペシタビン療法によりPFSが改善されることを示した（OSは非有意）。TNBCへの術後カペシタビンでは、日本のCREATE-X試験と軌を一にする結果である。
