再発・難治ホジキンリンパ腫に対する抗CD30 CAR-T細胞療法
Anti-CD30 CAR-T Cell Therapy in Relapsed and Refractory Hodgkin Lymphoma
背景
ホジキンリンパ腫は大半がCD30陽性であり、CD30特異的抗体薬物複合体ブレンツキシマブ ベドチンが有効だが、再発・難治例での持続的な寛解は限られる。Texas Children’s HospitalのRamosらは、再発・難治ホジキンリンパ腫に対し、リンパ球枯渇化学療法後、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法を行った2つの1/2相試験の結果を報告した(n=41)。
結論
患者は中央値7ラインの治療歴を有した。グレード3以上の毒性として血液学的有害事象が一般的であり、サイトカイン放出症候群は10例で認められ(すべてグレード1)、神経毒性はみられなかった。フルダラビンベースのリンパ球枯渇療法を受けた患者32名における全奏効率は72%で、59%は完全奏効であった。1年無増悪生存率は36%、1年生存率は94%であった。
評価
抗CD30 CAR-T細胞療法が、r/rホジキンリンパ腫において、高い安全性と持続的な有効性を持つことを示した。治療オプションの尽きた患者への福音となりうる。