BRAF変異胆道がんにダブラフェニブ・トラメチニブ併用が有望:第2相ROAR試験から
Dabrafenib plus trametinib in patients with BRAFV600E-mutated biliary tract cancer (ROAR): a phase 2, open-label, single-arm, multicentre basket trial
背景
進行胆道がんにおいても分子標的薬の検証が続いており、5%ほどでみられるBRAF V600E変異はその候補標的のひとつである。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのSubbiahらは、多施設第2相バスケット試験Rare Oncology Agnostic Researchの胆道がんコホートにおいて、ダブラフェニブ・トラメチニブ併用療法の安全性・活性を評価した(n=43)。
結論
フォローアップ期間中央値10ヵ月で、主治医評価による奏功は22名(51%)、独立評価による奏効は20名(47%)で達成された。グレード3以上の有害事象としてγ-GT上昇が12%でみられた。40%が重篤有害事象を、21%が治療関連重篤有害事象を経験した。治療関連死は報告されなかった。
評価
ROARは、BRAF変異を有する稀少がん患者を横断的に登録するバスケットデザインの試験で、胆道がんコホートからの本報告はダブラフェニブ+トラメチニブの有望性を示した。BRAF変異胆道がんでの新たなオプションとなりうる。


