mCRPCでのオラパリブ、生存期間も延長:PROfound試験のOS結果
Survival with Olaparib in Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer
背景
PROfound試験は、新規ホルモン薬治療後に進行のみられた、相同組換え修復遺伝子(HRR)変異を伴う転移去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)男性を、BRCA1・BRCA2・ATMのいずれかに変異のあるコホートA(n=245)と、他12の指定遺伝子に変異を有するコホートB(n=142)に分け、オラパリブまたは主治医選択ホルモン治療に2:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験であり、先にオラパリブ群における無増悪生存期間の延長を報告している。Northwestern University Feinberg School of MedicineのHussainらは、同試験における生存期間解析の結果を報告した。
結論
コホートAの全生存期間(中央値)は、オラパリブ群で19.1ヵ月、対照群で14.7ヵ月であった(ハザード比0.69)。コホートBではオラパリブ群14.1ヵ月、対照群11.5ヵ月であった。また両コホートではそれぞれ17.3ヵ月、14.0ヵ月であった。対照群の患者のうち66%がオラパリブにクロスオーバーしており、これを調整した感度解析におけるオラパリブ群の死亡ハザード比は、コホートAで0.42、コホートBでは0.83、両コホートで0.55であった。
評価
対照群の2/3がクロスオーバーしたにもかかわらずOSベネフィットが確認された。この試験の結果によりHRR陽性mCRPCに対してFDA承認を受けている。