バーキットリンパ腫成人の初回治療にDA-EPOCH-R
Multicenter Study of Risk-Adapted Therapy With Dose-Adjusted EPOCH-R in Adults With Untreated Burkitt Lymphoma
背景
バーキットリンパ腫は高強度の化学療法レジメンによって治癒が見込めるが、後遺症を伴う治療毒性もみられる。アメリカNational Cancer InstituteのRoschewskiらは、治療歴のない成人バーキットリンパ腫患者に対して、低リスクの場合、CNS予防なしの3サイクルDA-EPOCH-R療法、ハイリスク患者ではメトトレキサートCNS予防を伴う3〜6サイクルDA-EPOCH-R療法を行う多施設研究を実施した(n=113)。
結論
患者の87%が高リスクであり、年齢中央値は49歳、62%が40歳以下であった。フォローアップ期間58.7ヵ月での無イベント生存率・全生存率は84.5%、87.0%、低リスク患者の無イベント生存率は100%、高リスク患者では82.1%であった。治療の効果は、年齢・HIVステータス・IPIリスクの各グループで同等であった。治療関連死は5件(4%)、熱性好中球減少症はサイクルの16%で発生した。腫瘍崩壊症候群はまれであった。
評価
日本では高齢の患者で考慮されるDA-EPOCH-R療法が、幅広い年齢の患者で有効かつ忍容されることを明らかにした。リスクの低い患者での低毒性オプションとして有望とみられる。