nmCRPCでのダロルタミド、生存期間も延長:ARAMIS試験
Nonmetastatic, Castration-Resistant Prostate Cancer and Survival with Darolutamide

カテゴリー
がん
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
September 2020
383
開始ページ
1040

背景

ARAMIS試験は、10ヶ月以内にPSA倍加がみられた遠隔転移のない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)男性に対して、アンドロゲン受容体拮抗薬ダロルタミドまたはプラセボを2:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験であり(n=1,509)、無転移生存期間(MFS)の大幅な延長を示している。フランスInstitut Gustave RoussyのFizaziらは、同試験における全生存期間解析の結果を報告した。

結論

フォローアップ期間中央値29.0ヵ月で、3年全生存率はダロルタミド群83%、プラセボ群77%であった(ハザード比0.69)。すべての二次エンドポイントについてダロルタミドのベネフィットが認められた。治療開始後の有害事象は両群で同等であり、新たな安全性シグナルはみられなかった。

評価

先回報告時にはimmatureであったOSについても有意な効果が認められた。この間、国内でもエンザルタミド、アパルタミドに続くAR阻害薬として承認されており、3剤の比較も問題となる。

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取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)