6種の卵巣がん診断モデルを比較、ADNEXとSRRiskが良
Validation of models to diagnose ovarian cancer in patients managed surgically or conservatively: multicentre cohort study

カテゴリー
がん
ジャーナル名
BMJ
年月
July 2020
370
開始ページ
m2614

背景

超音波検査をベースとする卵巣がんの診断予測モデルは、RMIをはじめとして複数存在するが、そのパフォーマンスは?ベルギーKU LeuvenのVan Calsterらは、36のがんセンターを付属器腫瘤により受診し、外科手術またはフォローアップを受けた連続患者(n=8,519)において、RMI、LR2、Simple Rules、SRRisk、ADNEX(CA125あり)、ADNEX(CA125なし)の診断予測パフォーマンスを評価した。

結論

4,905名が解析に含まれ、うち70%は良性、20%は悪性であった。残り10%のアウトカム不明患者の多くはフォローアップ不完全であった。各モデルのAUROCCは、ADNEX(CA125あり)で最も高く(0.94)、ADNEX(CA125なし)とSRRiskが続いた。RMIは最も低かった(0.89)。モデルのキャリブレーションは、ADNEXとSRRiskで優れた。総ベネフィットはADNEXとSRRiskで最も高く、RMIで最も低かった。

評価

主要6モデルを比較する検証で、ADNEX(http://doi.org/10.1136/bmj.g5920)とSRrisk(http://doi.org/10.1016/j.ajog.2016.01.007)がいずれも高い精度を示した。ADNEXはサブタイプごとのリスク推定も可能で、より実用的である。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)