抗酸化物質を摂る小児ALL患者では治療関連毒性が少ない
Protective Effects of Dietary Intake of Antioxidants and Treatment-Related Toxicity in Childhood Leukemia: A Report From the DALLT Cohort

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
July 2020
38
開始ページ
2151

背景

がん患者での抗酸化物質摂取の効果については相反するエビデンスが存在するが、小児がんではどうか。Columbia UniversityのLadasらは、急性リンパ性白血病(ALL)小児患者で食事摂取量を前向きに評価し、抗酸化物質の食事摂取と各種アウトカムの関連を調査した。

結論

513名が診断時および導入療法終了時の調査を完了した。導入療法時および導入後の細菌感染症は23%、16%で、粘膜炎はそれぞれ4%、10%が経験した。抗酸化物質の食事性摂取は、感染症と粘膜炎の有意な減少と関連した。

評価

抗酸化物質の食事性摂取は再発・生存アウトカムとは関連しなかったものの、感染症・粘膜炎の減少と関連した。サプリメントではなく高品質な食事により治療関連毒性を軽減しうる可能性を示唆する初の研究である。

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取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)