発熱性好中球減少症一次予防でのG-CSFは5日でよい
A multicentre, randomised trial comparing schedules of G-CSF (filgrastim) administration for primary prophylaxis of chemotherapy-induced febrile neutropenia in early stage breast cancer
背景
発熱性好中球減少症(FN)はがん化学療法における重要な問題で、発症頻度が20%を超える化学療法レジメンではG-CSF製剤による一次予防的投与が推奨されているが、至適な期間は定まっていない。カナダOttawa Hospital Cancer CentreのClemonsらによるランダム化比較試験は、フィルグラスチム投与を受ける早期乳がん患者を、当初は5日間、7日間、10日間の3群に、プロトコル改定後は5日間または7/10日間の2群に割り付け、FN・治療関連入院を比較した(n=466)。
結論
39.5%が5日間群に割り付けられた。5日間群と7/10日間群のFN・治療関連入院リスクの差は、サイクルあたり?1.52%で、非劣性が認められた。FN・治療関連入院が一度以上発生した患者の割合は、5日間群で11.8%、7/10日間群では14.96%であった。
評価
G-CSF投与期間については5〜10日までと幅があったが、本試験で5日間投与の非劣性が示されたことで、今後は5日間投与が標準とみなされるだろう。