早期子宮頸がんでの低侵襲手術は再発リスク:観察研究のメタ解析
Survival After Minimally Invasive vs Open Radical Hysterectomy for Early-Stage Cervical Cancer: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
早期子宮頸がんに対する腹腔鏡またはロボット支援による低侵襲手術は近年採用が広がってきたが、LACC試験において、期待に反し開腹術に劣ることが示され、その地位は揺らいでいる。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNiteckiらは、システマティックレビューにより早期子宮頸がん患者で低侵襲手術と開腹による広汎子宮全摘出術を比較した観察研究を同定、メタアナリシスを実施した。
結論
49件の研究が同定され、15件(n=9,499)がメタアナリシスに含まれた。530件の再発と451名の死亡が報告された。プールされた再発・死亡ハザードは、低侵襲手術患者で71%高かった(ハザード比1.71)。死亡についても同様であった(1.56)。この相関についての異質性は低または中程度であった。低侵襲手術におけるロボット支援手術の割合は、再発・死亡との相関に有意な影響を与えなかった。
評価
観察研究のメタ解析でも、低侵襲手術によるリスク増加が示された。低侵襲手術には合併症減少や入院期間短縮などの短期的ベネフィットがあるが、長期的なリスクと併せて慎重に考量・選択されるべきであろう。


