DNAメチル化に基づく脳腫瘍血液診断
Detection and discrimination of intracranial tumors using plasma cell-free DNA methylomes
背景
脳腫瘍の確定診断は、外科手術時の病理診断によるほかないが、リキッドバイオプシーは可能か。カナダUniversity of TorontoのNassiriらは、神経膠腫から原発不明がんの脳転移まで各種脳腫瘍患者220名のサンプルと臨床データを用い、腫瘍からの血中循環遊離DNA(cfDNA)が検出可能かを検討し、さらに機械学習により分類モデルを開発した。
結論
DNAメチル化は他のがんや健康対照と神経膠腫をよく弁別可能であった。開発されたモデルの感度・識別能は高く、AUCは0.99であった。これはIDH変異患者と野生型患者、低悪性度と高悪性度患者でも同様であった。
評価
血液脳関門にもかかわらず脳腫瘍のリキッドバイオプシーが可能であることを実証した。非侵襲的な分類が可能な新手法は、脳腫瘍患者の治療計画にも大きなインパクトを持つだろう。

