進行肺がん二次治療でのペムブロリズマブ、2度目は有効か:KEYNOTE-010試験の長期結果
Long-Term Outcomes and Retreatment Among Patients With Previously Treated, Programmed Death-Ligand 1-Positive, Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer in the KEYNOTE-010 Study
背景
KEYNOTE-010は、腫瘍の1%以上にPD-L1発現がみられる既治療非小細胞肺がん(NSCLC)患者に、ペムブロリズマブ2mg/kg、ペムブロリズマブ10mg/kg、ドセタキセルを1:1:1で割り付ける第2/3相多国籍ランダム化比較試験であり(n=1,034)、先に全生存期間の延長を報告している。Yale UniversityのHerbstらは、同試験の長期アウトカムを報告した。
結論
フォローアップ期間中央値42.6ヵ月時点でも、ペムブロリズマブ群の全生存期間はドセタキセル群を上回っていた(PD-L1≧50%の患者でハザード比0.53、PD-L1≧1%で0.69)。PD-L1≧50%の患者での36ヵ月生存率はペムブロリズマブ群34.5%、ドセタキセル群12.7%であった。ペムブロリズマブ群690名のうち79名が2年のコースを完了し、このうち14名が病勢進行後に2度目のペムブロリズマブコースを受けた。5名は17サイクルのコースを完了、6名(43%)で部分奏効、5名(36%)では病勢安定が得られた。
評価
NSCLCセカンドラインでの有効性を確立した第3相試験からの長期データである。PD-L1高発現患者では3人に一人が3年を超えて生存すること、進行患者でのペムブロリズマブ再チャレンジについても一定の効果が見込めることを示した。