17遺伝子前立腺がんスコアは単独では無益
17-Gene Genomic Prostate Score Test Results in the Canary Prostate Active Surveillance Study (PASS) Cohort

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
May 2020
38
開始ページ
1549

背景

低リスクの前立腺がん患者ではアクティブサーベイランス戦略が推奨されるが、遺伝子検査はこの集団をさらに層別化できるか。University of WashingtonのLinらは、Canary Prostate Active Surveillance Study参加8施設で登録された前立腺がん男性の診断生検について、17遺伝子によるOncotype DX前立腺スコアが有害な病理学的結果(根治的摘除患者でのGleasonグレード3以上、pT3a以上)を予測し得るか評価した(n=432)。

結論

101名が中央値2.1年のサーベイランス後に根治的摘除を受けた。有害結果は52名であった。前立腺がん検査は、診断時のGleasonグレードで調整した場合、有害結果と関連したが、PSAで調整した場合には有意ではなかった。

評価

既に予後予測性が確立されているOncotype DX乳がん再発スコアと同じ、ジェノミックヘルス社のラインナップであるが、この前立腺がん検査は単独ではリスク層別化を改善しなかった。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)