無転移去勢抵抗性前立腺がんへのエンザルタミド、生存期間も延長:PROSPER試験
Enzalutamide and Survival in Nonmetastatic, Castration-Resistant Prostate Cancer
背景
PROSPER試験は、アンドロゲン遮断療法にもかかわらずPSA上昇が見られる転移のない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)男性(n=1,401)を、エンザルタミドまたはプラセボに2:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験であり、先にエンザルタミド群での無転移生存期間の大きな延長を報告している。Weill Cornell MedicineのSternbergらは、同試験における全生存期間解析の結果を報告した。
結論
エンザルタミド群の31%、プラセボ群の38%が死亡した。全生存期間の中央値はそれぞれ67.0ヵ月、56.3ヵ月であった(ハザード比0.73)。グレード3以上の有害事象率は、エンザルタミド群で100人年あたり17件、プラセボ群で20件であった。
評価
nmCRPCでは、SPARTAN試験のアパルタミド、ARAMIS試験のdarolutamideと並び、MFSに続いてOSでもベネフィットを示した。この3剤の間の選択が今後の問題となるが、現時点で有効性・毒性について突出したものはない。