CLLファーストラインに第二世代BTK阻害薬Acalabrutinib:ELEVATE TN試験
Acalabrutinib with or without obinutuzumab versus chlorambucil and obinutuzmab for treatment-naive chronic lymphocytic leukaemia (ELEVATE TN): a randomised, controlled, phase 3 trial
背景
Acalabrutinibは、より選択の高い第二世代のBTK阻害薬であり、慢性リンパ性白血病(CLL)への活性を示している。Willamette Valley Cancer InstituteのSharmanらは、世界18ヵ国の未治療CLL患者を、acalabrutinib+オビヌツズマブ、acalabrutinib単独、オビヌツズマブ+経口chlorambucilの3群に1:1:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験ELEVATE TNを実施した(n=535)。
結論
フォローアップ期間中央値28.3ヵ月での無増悪生存期間は、acalabrutinib+オビヌツズマブ群は中央値未達(ハザード比0.1)、acalabrutinib単独群中央値未達(0.2)、オビヌツズマブ群22.6ヵ月であった。24ヵ月無増悪生存率は、それぞれ93%、87%、47%と推定された。グレード3以上の有害事象として、オビヌツズマブ使用群で好中球減少症が多くみられた。グレード3以上の感染症はacalabrutinib+オビヌツズマブ群21%、acalabrutinib群14%、オビヌツズマブ群8%であった。死亡はそれぞれ4%、7%、9%で発生した。
評価
オビヌツズマブとの併用および単剤の双方で、再発イベントの大きな低下が示され、FDA承認はすべてのCLL患者に拡大された。第一世代イブルチニブとの直接比較として、再発・難治CLLでの臨床試験が進行している。