進行軟部肉腫でのolaratumab追加、第3相は失敗:ANNOUNCE試験
Effect of Doxorubicin Plus Olaratumab vs Doxorubicin Plus Placebo on Survival in Patients With Advanced Soft Tissue Sarcomas: The ANNOUNCE Randomized Clinical Trial
背景
OlaratumabはPDGFRαを標的とするIgG1抗体であり、進行軟部肉腫患者でのドキソルビシンへの追加効果を検証した第2相試験において全生存期間の延長を報告した。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのTapらは、世界25ヵ国の局所進行・転移性軟部肉腫患者(n=509)において、ドキソルビシンにolaratumabまたはプラセボを追加する第3相試験ANNOUNCEを実施した。
結論
フォローアップ期間中央値31ヵ月で、全生存期間はolaratumab群20.4ヵ月、プラセボ群19.7ヵ月と有意な差はなかった(ハザード比1.05)。平滑筋肉腫サブグループでも結果は同等であった。グレード3以上の有害事象として好中球減少症、白血球減少症、発熱性好中球減少症が一般的であったが、発生率に群間差はなかった。
評価
ハザード比で0.46という大きなOS効果を示した第1/2相試験の結果に基づき、FDA・EMAなどで迅速承認を受けていたが、意外な第3相失敗となった。ゲムシタビン・ドセタキセルとの併用を検証するANNOUNCE 2試験が行われている(NCT02659020)。


