がん関連VTEでのアピキサバン、出血を増やさず再発予防:Caravaggio試験
Apixaban for the Treatment of Venous Thromboembolism Associated with Cancer
背景
がん患者の静脈血栓塞栓症(VTE)には、エドキサバンやリバーロキサバンが新たに登場しているが、出血リスクがある。イタリアUniversity of PerugiaのAgnelliらは、症候性または偶発的に発見された急性VTE・肺塞栓症のがん患者を、6ヵ月間の経口アピキサバンまたは皮下ダルテパリンを割り付ける多国籍ランダム化非劣性試験Caravaggioを実施した(n=1,155)。
結論
VTE再発率はアピキサバン群で5.6%、ダルテパリン群では7.9%であった(ハザード比0.63)。大出血はアピキサバン群の3.8%、ダルテパリン群の4.0%で発生した。
評価
Hokusai VTE Cancer試験のエドキサバンや、Select-D試験のリバーロキサバンでは出血リスクの増加がみられたが、本試験のアピキサバンは出血リスクを抑えつつ、ダルテパリンと同程度のVTE予防効果を示した。


