大腸がん以外のH-MSI・dMMRがん患者へのペムブロリズマブ、1/3で奏効:KEYNOTE-158試験
Efficacy of Pembrolizumab in Patients With Noncolorectal High Microsatellite Instability/Mismatch Repair-Deficient Cancer: Results From the Phase II KEYNOTE-158 Study
背景
ペムブロリズマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(H-MSI)を有する固形がんに癌腫を問わず適応とされている。フランスGustave RoussyのMarabelleらは、治療歴を有する、大腸がん以外のDNAミスマッチ修復(dMMR)異常・H-MSIがん患者に対しペムブロリズマブを最大2年投与した、第2相試験KEYNOTE-158の結果を報告した。
結論
27種のがん、233名の患者が含まれた。子宮体がん、胃がん、胆管がん、膵がんが多かった。フォローアップ期間中央値13.4ヵ月で、客観的奏効率は34.3%、無増悪生存期間の中央値は4.1ヵ月、全生存期間は23.5ヵ月であった。治療関連有害事象は64.8%で発生し、グレード3-5の有害事象率は14.6%であった(グレード5肺炎が1名)。
評価
幅広い癌腫で、ペムブロリズマブの奏効がみられることを確認した。同時に発表された大腸がん患者でのKEYNOTE-164試験でも1/3近い奏効率を示しており(http://doi.org/10.1200/JCO.19.02107)、MSIステータスによる適応拡大を裏付けるデータをもたらした。