HR+・HER2-乳がんでのアベマシクリブ+フルベストラント、生存期間も延長:MONARCH 2試験
The Effect of Abemaciclib Plus Fulvestrant on Overall Survival in Hormone Receptor-Positive, ERBB2-Negative Breast Cancer That Progressed on Endocrine Therapy-MONARCH 2: A Randomized Clinical Trial
背景
MONARCH 2試験は、ホルモン療法中に進行のみられたHR+・HER2-進行乳がん患者(n=669)において、フルベストラントに追加してアベマシクリブまたはプラセボを2:1のランダムに割り付ける国際第3相試験であり、さきにアベマシクリブ群での無増悪生存期間の延長を報告している。Stanford University School of MedicineのSledge Jrらは、同試験における全生存期間の中間解析結果を報告した。
結論
ITT集団の無増悪生存期間は、アベマシクリブ群46.7ヵ月、プラセボ群37.3ヵ月であった(ハザード比0.757)。内臓転移患者(0.675)、先行ホルモン療法での獲得耐性でない不応患者(0.686)では、より効果が大きかった。第二回進行までの期間、化学療法までの期間などもアベマシクリブ群で改善した。新たな安全性シグナルはなかった。
評価
CDK4/6阻害薬ではMONALEESAシリーズのribociclibと並び、OS延長の実績を打ち立てた。パルボシクリブを含め、複数のCDK4/6阻害薬をどう選択するか、逐次的使用は可能か、が今後の論点になるだろう。