進行乳がんでのホルモン療法+パルボシクリブ、化学療法を上回る:第2相KCSG-BR15-10試験
Palbociclib plus exemestane with gonadotropin-releasing hormone agonist versus capecitabine in premenopausal women with hormone receptor-positive, HER2-negative metastatic breast cancer (KCSG-BR15-10): a multicentre, open-label, randomised, phase 2 trial
背景
進行乳がんへのホルモン療法では、CDK4/6阻害薬を併用することで耐性を克服する方法が試みられている。韓国Sungkyunkwan UniversityのParkらは、再発・進行したHR陽性HER2陰性の閉経前乳がん女性を、パルボシクリブ+ホルモン療法またはカペシタビン化学療法に割り付ける第2相多施設ランダム化比較試験KCSG-BR15-10を実施した(n=184)。
結論
フォローアップ期間中央値17ヵ月で、無増悪生存期間はパルボシクリブ+ホルモン療法群で 20.1ヵ月、カペシタビン群14.4ヵ月であった(ハザード比0.659)。グレード3以上の治療関連好中球減少症は、併用群で多かった(75% vs. 16%)。治療関連有害事象はそれぞれ2%、17%で、治療関連死はなかった。
評価
パルボシクリブではPALOMAシリーズ、ribociclibではMONALEESAシリーズがあるが、化学療法を対照とした本試験でもCDK/6阻害薬併用の有効性が示された。