早期乳がんでの温存術後APBI、WBIへの同等性は示せず:NSABP B-39/RTOG 0413試験
Long-term primary results of accelerated partial breast irradiation after breast-conserving surgery for early-stage breast cancer: a randomised, phase 3, equivalence trial
背景
乳房温存術後の放射線治療における標準は全乳房照射(WBI)であるが、これと加速乳房部分照射(APBI)を比較する2試験、RAPID試験とNSABP B-39/RTOG 0413試験の長期結果が公表された。NRG Oncology, PittsburghのViciniらによるNSABP B-39/RTOG 0413試験は、早期乳がん女性の乳房温存術後に、WBI(5週間で50 Gy/25 fr)またはAPBI(5日間で34 Gyまたは38.5 Gy/10 fr)を割り付ける第3相多国籍ランダム化同等性試験であった(n=4,216)。
結論
フォローアップ期間中央値10.2年で、APBI群の4%、WBI群の3%が温存乳房内再発し(ハザード比1.22)、10年累積温存乳房内再発率はそれぞれ4.6%、3.9%であった。再発乳がんによる死亡はAPBI群2%、WBI群2%であった。二次がんおよび関連毒性は両群で類似していた。
評価
同時に発表されたRAPID試験はAPBIの非劣性を示していたが(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(19)32515-2)、この試験では同等性を示すことはできなかった。とはいえ再発率の差は1%未満であり、APBIは考慮に値するオプションとなろう。