乳房温存術後のAPBI、全乳房照射への非劣性示すも:RAPID試験
External beam accelerated partial breast irradiation versus whole breast irradiation after breast conserving surgery in women with ductal carcinoma in situ and node-negative breast cancer (RAPID): a randomised controlled trial
背景
乳房温存術後の放射線治療は全乳房照射(WBI)が標準であるが、腫瘍床周囲に限定して期間を短縮する加速乳房部分照射(APBI)が試みられている。カナダJuravinski Cancer CentreのWhelanらは、乳房温存手術を受けた40歳以上の非浸潤性乳管がん・リンパ節陰性乳がん女性に対し、外部照射APBI(5日間で38.5 Gy/10 fr)またはWBI(21日間で42.5 Gy/16 frまたは35日間で50 Gy/25 fr)を割り付けAPBIの非劣性を検証する多国籍ランダム化非劣性試験を実施した(n=2,135)。
結論
フォローアップ期間中央値8.6年で、8年累積温存乳房内再発率はAPBI群3.0%、WBI群2.8%であり(ハザード比1.27)、ハザード比の90% CI上限は非劣性マージン内であった。グレード2以上の急性放射線毒性はAPBI群で少なかった一方(28% vs. 45%)、晩期放射線毒性はWBI群で少なかった(32% vs. 13%)。整容性増悪はAPBI群で一般的であった。
評価
APBIでは最大規模のRCTでその非劣性を実証したが、晩期毒性や整容性はAPBI群で悪化しており、スケジュールには最適化の余地があるかもしれない。


