がん再発への怖れはどのように取り除けるのか:系統的レビュー・メタ解析
Effect of Psychological Intervention on Fear of Cancer Recurrence: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
がんサバイバーの少なくない数が再発への怖れにさいなまれるが、心理学的介入はこれを緩和できるのか。デンマークAarhus UniversityのTauberらは、システマティックレビューによりがんサバイバーで再発への怖れに関する心理学的介入の効果を検証した試験を特定、比較試験についてメタアナリシスを行った。
結論
23件の比較試験(21件はランダム化比較試験)と9件の非対照試験が含まれた。心理学的介入は、効果量は小さいものの、介入直後(Hedgesのg=0.33)にもフォローアップ時(g=0.28)にも効果が認められた。現代的な認知行動療法は、古典的な認知行動療法より効果が大きかった(0.42 vs. 0.24)。グループベースの介入は、フォローアップ時の大きな効果と関連した。GRADEシステムでのエビデンスの質は中程度であった。
評価
包括的メタ解析により、心理学的介入の堅固な効果を確認した。認知の内容ではなく心配、反芻、注意バイアスといった認知プロセスやメタ認知に焦点を当てた現代的な認知行動療法がより効果的であることも示された。