抗PD-1/PD-L1薬での有害事象は治療有効性と関連:FDA調査
Analysis of the Association Between Adverse Events and Outcome in Patients Receiving a Programmed Death Protein 1 or Programmed Death Ligand 1 Antibody
背景
免疫チェックポイント阻害薬で有害事象がみられた患者ほど予後が良い、とする報告が複数上がっている。US Food and Drug AdministrationのMaherらは、進行・転移尿路上皮がん患者を対象とした7試験の解析から、抗PD-1/PD-L1抗体治療における特に注目すべき有害事象(AESI)、免疫介在性有害事象(imAE)とアウトカムとの関連を検証した(n=1,747)。
結論
治療関連AESIは奏効患者の64%、非奏効患者の34%で報告された。関連imAEはそれぞれ28%、12%で報告された。レスポンダー解析では、関連AESIは全生存期間の延長と関連した(ハザード比0.45)。関連AESIのあった奏効患者のうち、57%は奏効に先立ってAESIが報告された。
評価
治療期間について調整した後にも、免疫チェックポイント阻害薬における有害事象と有効性との明白な関連が認められた。加えて、ステロイドの使用が奏効の持続期間に影響を与えないことが示された点も重要である。