再発卵巣がんでの腫瘍減量術は生存期間を延長しない:第3相GOG-0213試験
Secondary Surgical Cytoreduction for Recurrent Ovarian Cancer
背景
進行卵巣がんの初回治療においては腫瘍減量術の有効性が確立されているが、再発卵巣がんでの第二次腫瘍減量術については十分に確立されていない。University of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのColemanらは、治療歴があり、プラチナ化学療法を6ヵ月以上受けておらず、切除可能な病変を有する再発卵巣がん患者を、腫瘍減量術後のプラチナ化学療法またはプラチナ化学療法のみに割り付ける第3相ランダム化比較試験を実施した(n=485)。
結論
手術群の67%は完全な腫瘍切除を達成した。全生存期間の中央値は手術群で50.6ヵ月、化学療法単独群で64.7ヵ月であり、有意な差はなかった(ハザード比1.29)。無増悪生存期間はそれぞれ18.9ヵ月、16.2ヵ月であった(ハザード比0.82)。手術による30日以内の合併症率は9%で、1名が術後合併症で死亡した。
評価
このテーマで完了にこぎつけた初のRCTであったが、腫瘍減量術の優位を示すことはできなかった。ほかドイツのDESKTOP III試験(NCT01166737)は手術群でのPFS延長を示しているが、OSについてはimmatureである。